“この世の理”ライブラリvol.04「出入り口の法則」

「出入り口の法則」


前回、「エネルギーは、高き→低きに流れる」で、以下のように書きました。


>わたしたちは、長く資本主義社会や、経済成長時代=物質優位の時代を生きてきたことで、“何かを得る”ことに慣れてしまって、“何かを足す”ことにフォーカスが行きやすく、『引き算』や『捨てる』ことを忘れがちです。

>でも、物事は『出してから入る』モノです。身体だって、排泄しなければ新しいものを美味しくいただけませんし、呼吸も吐いてから吸うのが自然であり、すべてに共通していることです。


この、『出してから入る』という循環の法則を「出入り口の法則」と言います

日本語って、すばらしいですよね。「入り出口」とは言いませんし、たとえば「呼吸」。こちらも吸う(=入れる)方を後に書いています。「呼」は「よ(ぶ)」と訓読みしますよね、呼ぶときって、息を吐きます。ことばの意味を調べてみると、やはり「口や鼻から吐く息」と出てきます。呼吸も、「吐く方が先」つまり「出す方が先」ということです。


この法則は、すべてに当てはまります。

上で書いた排泄。身体も、「出してから入る」です。たとえば、食べ物を排泄なしに入れていくと、出さなかったモノは体温で腐っていき身体に良くない影響を与えがちですし、味覚的にもおいしくないですよね。
出して、身体がスッキリして、胃も空っぽになって、お腹が「ぐぅ〜」と鳴ってから食べると、何でもおいしいです。“空腹は最高の調味料”とは、まさにその通りのことを言い表しています。

たとえば、お金も同じです。

お金の場合、とても分かりやすくて、お金回りに悩んでいる方の話を聞いていると、次のような話をよくお聞きします。

「お金ができたら○○します」。

これ、すでに法則に反しているって、イメージ湧きますでしょうか。

本来の順番は、こうです。「○○します、と決めるので、必要なお金がやってきます」。決意を「出すのが先」、お金が「入ってくるのは後」です。物事は4次元からはじまって、3次元で形となって完結する、という流れにも合っていますよね。

でも、お金ごとに関して、いまいちスッキリしていない場合、「お金ができたら◯◯します」「お金が入ってきたら◯◯できます」ということばや思考パターンが、よく出ているのではないでしょうか。本来の流れは逆なので、このパターンはうまくいきません。


現代で起こっている問題、と言われていることの多くは、『過剰摂取』&『出せていない』という構造になっています。

この視点で、あらゆることを眺めてみてください。きっと今回の法則を見出せるはずです。


たとえば、健康のことが分かりやすいかもしれません。

女性ホルモンについて少し学んでいくと、“エストロゲン”という単語に出会うでしょう。胸を大きくしたい、赤ちゃんを授かりたい、そんなときに“摂取する対象”として登場するかもしれません。

しかし現代、特に戦後から輪をかけて、わたしたちは常に「エストロゲン過多」な状態で生きています。ちょっと調べたり、学んでいくと分かってきます。
環境ホルモンを怖がりながら、エストロゲンを摂ろうとする、こんな矛盾がたくさん溢れているんじゃないかな、とも感じます。
過多、であれば、まずすべきことは『引く』こと。そして、多すぎるものを『出す』こと。そうして身体が元氣な状態を取り戻し、そこに自分の身体に合っているものや心地よいものを『後から入れる』から、新たな好循環がスタートし、身体が良い状態を継続していけます。

身体こそ(本当は全てですが、身体は特に)「バランスが全て」ですから、どんなにいいモノでも、摂り過ぎれば身体は崩れます。熱やエネルギーを生み出せていない身体(冷えてて固い)に、たとえば赤ちゃんがほしいからといってホルモン剤を打つ。これは一時的なまやかしですよね。ここでも、足すのではなくて、「引く」という発想の方が大切だったりします。

冷えてて、固い原因は何なのか?それを見つめていくと、大概は「足す」「入れる」より大切なのは、「引く」『出す』ことだと氣づけるはずです。そして、『出し切る』までは、『過剰摂取の対象を摂らないこと』これも大切ですよね。

以前、驚いた話もありました。とある、トクホを取っている健康飲料を、“健康に良いから”と1日4ℓも飲んでいた男性がいて、わずか数ヶ月で、すぐに糖尿病になったそうです。なぜか?大量の人工甘味料、および果糖ブドウ糖液糖が入っているからです。ブドウ糖とブドウ糖’液糖’は、ことばは似ていても、まったく異なるものです。そして何より、一つのものに偏るとこうなってしまう、バランスを崩すってこういうことだ、とすごく教えていただいた事例でした。

食品は特に、こうした構造がたくさん見受けられますよね。この辺りの構造については次回また、“世の中を見る一つの大切な視点”として、お届けしたいと思います。

資本主義経済においては、“たくさん売ること”にフォーカスが当たります。だから、皆さんに「いかに入れてもらうか、受け取ってもらうか、買ってもらうか」を考えます。『引く』となれば、かんたんに言いますと、“売れない”ということです。だから、今は、『引く』ことや『出す』ことということは、個々人が意識しないと意識から漏れやすい経済社会になっている、と言えます。


冒頭に書いた、“物質優位の時代”においては、「たくさんある」ことが豊かだとされ、わたしたちはどんどん「増やして」いきました。

でも、それは、その前の時代は「無かった」からですよね。物質が貧しかったから。しかし今、物質が満ちて、むしろ『過剰になりがち』な現代では、「引くこと」や『出す』こと、そしてそもそも『摂らない・取り入れない』=『シビアに選ぶ』ということが大切だったりします。

ここは、時代の変化やエネルギーの流れに変化を感じ取ったり読み取ったりする感覚が必要なので、だから別コンテンツで’毎日・毎月・毎年のリズム’をお送りしているのがあります。

わたしたち個人の「質」と、全体を流れる大きな「流れ」と、両方みる“バランス”が取れていることが、やはり大切です。


皆さんは、自分にとっての『ちょうどいい』を知っていますか?

ちょうどいいを知っていて、それを実践できていると、いつも氣分よく、機嫌よく、過ごすことができます。

ちょっとイメージしてみてください。

氣分が良くない、機嫌が良くないときって、何かが「過多」だったり、何か「不足」を感じているときではありませんか?

でも、そのときに敢えて、『今の自分にちょうどいいことがいつも起こっている』と捉えて、その物事や起こっていることを眺めてください。きっと、大切な氣づきや必要なメッセージを得られます。

こちらは具体的なワークとして、ぜひ取り組んでみてください。

何か、自分にとっての“不具合が起こっている”ときほど、『今の自分に“ちょうどいい”ことが起こっているとしたら・・』としてみる、または、考えてみる。

わたしの実感としては、とても謙虚になれますし、感謝を忘れていたなぁ、とか、本当はやれることをやってなかったな、とか、本当に氣づきにあふれて、ありがたい物事の考え方・捉え方だなぁ、と重宝しています。


「出入り口」の法則。

常に順番は、『出すことが先』です。

出すことなく、入ってくることを先に望めば、それはすでに法則に反していますから、その望み自体が叶わないか、叶ったとしたら、その後にその歪みを清算するような出来事が、きっと訪れているはずです。

少し時間をとって、自分の過去に、思い当たる出来事や物事の流れがなかったか、振り返ってみてくださいね。

「あ!このことか〜」と氣づくことができると、きっとご自身にとって、一番分かりやすい、実感や氣づきを得られやすい事例となるかと思います。


お金が入ってくることを望むなら、先に出す。

愛が欲しいなら、先に与える。

褒めてほしいなら、先に褒める。
労いがほしいなら、先にねぎらう。

助けてほしいなら、先に助ける。
手を差し伸べてほしいなら、先に手を差し伸べる。
サポートしてほしいなら、先にサポートする。

動いてほしいなら、先に動く。


すると、あなたが欲しいものが、「後から入ってくる」のを体験いただけるかと思います。

試してみて、実感や氣づきなどあれば、ぜひご報告ください。皆さまが実践し、体験したことを読ませていただくのを楽しみにしています。

〈参考まで〉
「出入り口の方法」
特にお金との関連性について
学びを深めたい方は、
こちらの拙書をお読みください。


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